算数や数学が好きなる・得意になるコツをちょっとだけご紹介!(うちでよく繰り広げられる授業の舞台裏っぽいもの・・)
たとえば小学5年生以上で、通分や約分を習ったら、こんな問題を子どもたちにフラッと出してみると・・
大体、反応は次の3パターン
1番「え~。ムリ。めんどうくさい・・」と、ダダをこねて解説を待つ。(待ちの姿勢)
2番「・・・」と、固まる。(無言のカメ作戦)
3番「解けるよ!ちょっと時間ちょうだい!」と、ガリガリ解き始める(挑戦受けて立つ)
上記の問題は、中学入試や高校入試でも出題される入試ではちょっと有名な問題です。この問題を初めてみる子ども達は、1.どうせ簡単に解く方法あるんでしょ?か、2.こんな問題解けるわけないし・・か、3.約分、通分習ったからもう解けるよ?と、知っている方法で解きにかかってくるか・・ 小学6年生以上のお子様にぜひ試してみてください。どのパターンの反応をするでしょう?(実は、この反応をみることで、子ども達の算数・数学に対して抱いている感情が大体わかります。)
3番の行動を取る子も、大体がんばってこのような計算を披露してくれます。
かなり大変で、答えが出るころには結構ぐったりします。
でも、こういう計算をしてくれる子は、間違いなく伸びる!間違いなく!!です。この答えを出してくれたら、次に
「大変だったでしょ?なんか、簡単に解ける方法ないかな?」っと一緒に簡単に解ける方法はないか、改めて解き方に何か工夫はできないかとプッシュしてあげると、う~ん・・と、振り返りを始めます。(解けたら終わりにしないのがコツです。)
で、ちょっとヒントをあげてみると・・
このあたりから1番の子も2番の子も少し反応してくれるわけです。「お、始まったぞ・・」的な。
ここで、一旦また考える時間をとってもいいですね。うん、うん悩んで考えることは とっても大事!
で、こんな工夫をこらした解き方を最終的に解説してあげると、鮮やかに解ける方法に「うわぁ~・・」となる。
このとき、やっぱり苦労して答えを出した3番の子は、めちゃくちゃ感動したり、はやく教えてよと愚痴ったりするわけですよ。
だって、あれだけ大変だった問題が、ぱぁ~っと解けていくわけですからね。さらに、
分母の左端と右端どうし(赤〇どうし)をかけたものを分母に、分子の数を合計(青〇の数を足したら)すると、答えが出てくるよ・・て、雑にもう一つ簡単に解く方法を紹介すると、もはや魔法のように感じてくれて、「なんで?なんで?」が始まります。ここから先は、小学生と中学生で「なんで?」にお応えする解説が変わってくるので、割愛します。(というより、授業スイッチがはいってしまいますので・・笑:ごめんなさい。)
我々塾講師は、あらゆる問題を研究して一つ一つの問題にあった最善の解法を教えていきます。が、最善の方法を学ぶことだけが最良の勉強方法じゃないとも思っています。そして、上記で「絶対に伸びる!」と自信を持っていえるのは、とりあえず習ったことを実践してみる子というのは、周り道をしながら、色んな解法を身に付ける骨太の力(本物の力)をつけていくと確信しているからです。習った武器(知識・解法・技)を使ってみようと試そうとするから、その武器が洗練されていくし、また仮に解けなかったときは、新たにその問題を解くために必要な新しい武器に興味が湧いたり、喜びを感じる(新しい解法getだぜ!)。そして、やがて武器の使い分けができるようになっていく・・そんな良循環を生んでいけるのです。
だから、算数や数学が得意になりたいと思ったら、とりあえず習ったこと、今できることを武器に目の前の問題に挑戦してみるという姿勢を意識してみてください。効率のいい解き方じゃなくても全然いいじゃないですか。「自力で解いてみる」という姿勢がベースにあれば、そのうち、段々「解説されるのが嫌」とか「くやしい」という感情が芽生えて、数学に対するプライドが出てきます。(←うちの子たち、皆これです。受験前になると、いなどん黙ってて!とか、シーッ!とか、かなり冷たくなる子が多いです。泣)
逆に効率のいい解き方ばっかり追い求めたり、どうせ解けないから・・と、解説だけを聞いていると、結局解説されてその場では分かってもすべてが丸暗記になってしまい算数・数学がつまらなくなってしまいます。そして、簡単な解ける問題だけ解いていたい・・という悪循環に陥ってしまいます。先ほどの例の1番の子なんかは、「ムリ~。」というのは、あくまで効率よく簡単に解くのが、無理ってだけで、地道に大変な方法でなら解けるわけですよ。でも、大変だってことがわかるから、面倒くさいから、「ムリ~。」で片付けてしまうわけですね。でも、その面倒くさいの壁を乗り越えて、自力でやってみる・・という姿勢を試してみたら、大変な思いをしたうえで、改めて解説を聞いてみると、きっと別の景色が見えてきますよ。
算数・数学を勉強していくうえで、少しでもヒントになれば幸いです。byいなどん
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