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ゆうき

執筆者の写真: Masato InamiMasato Inami

意味が分からない・・・

先日の、お母様とのお電話の第一声。


「いやぁ~・・ね。」

としか言えない私。



10日の私立高入試を終え、翌日発表の日のやりとりです。入試を迎えるまでに、何度深夜面談をさせていただいたことか・・・。彼は、中学3年間お預かりしたという意味では第一期生にあたります。超がつくほどのネガティブっぷりは、講師歴のそこそこ長いいなどんもびっくりな状態でした。

中学3年生になると、皆 だんだん不安になるのはしょうがないこと。しかし、色んな人から励まされ、アドバイスされ、何とか自分を奮い立たせて立ち向かっていくようになるものなのですが、彼はそうはいかなかったですね。何度いろんなアドバイスをしても

・・・いや、やっぱりムリです!!頑張れません!

「!?」これでもか!?と思うくらい、頑なに「頑張る!」宣言を拒否するわけです。どうしても、ポジティブなことが言えない、そして、口を開けばネガティブのオンパレード。さすがに入試直前になれば、そうは言ってられないだろうと思いきや、何と逆方向に突っ走り始め・・・何度深夜の三者面談をさせていただいたことか・・それでも、頑なに「頑張らない」宣言・・



自分も、最後のほうは今回の入試が彼の心の傷にならないことのみ気にするようになりました。そして、運命の1月23日 最後の深夜面談

彼「併願だけで、別にもういいですよ・・」


私「OK。じゃ、そうしよ。」


「・・・・」


私「どうした?」


「・・・・」


私「併願だけでいいんだよね?もう、そうしようぜ。もうちょっと心が成長してから、大学受験で頑張りな!」


「・・・・」


彼「・・・・でも・・本当は・・・。本当は、受けたい・・・」


私「・・・そっか。じゃあ受けようぜ。」



このとき、やっと か細い声でしたが、絞り出すように「本当は、受けたい。」と言い放った彼の声は、始めて自分の「不安な気持ち」と「戦ってみたい本心」とのぶつかり合いで、戦う気持ちが勝った瞬間の声だったと思います。



最後の追い上げはフラッと校舎に来ては、さすがにマズイんで・・なんてガリガリ自分の勉強をしてましたが、このときに結構余計な雑念が消えていったような気がします。とはいえ、最後のVもぎの判定も合格率20%志望者のほぼビリのほうまで落ち込んでしまっていたので、なかなかそこからのリカバーは厳しい状態に変わりはなかったと思います。本人もお母様もそこらへんは覚悟していたのではないかと・・


でもですね・・でもですよ。こういう逆境の中でも、最後の最後で一番の課題だった「ネガティブな心に勝つ」という最難敵の殻を打ち破った受験生ってのは、ミラクルを起こすんですね。受験日当日、試験会場に向かう電車の中、色々と最終確認していると、うっかりネガティブなことを言いそうになったんですが、そこを自分で気付いて、「あっ。いや。」って自分で口をつぐんだんです。もうネガティブなことは言わねーぞと・・自分としては、その成長を見届けられたのでちょっと満足していたのですが、そのあとのおまけがすごい!見事に「合格」を勝ち取ってくるんですから・・


すごいですよ本当に!!よくやりましたよ。お母様も電話越しで何が起こったのか分からなかったみたいで、ずっと「意味が分からない」を連呼していましたね。


他のお母様からも、この快挙に「この逆転劇、(いなどんの)愛(の力)ですね!」なんて嬉しい暖かいお言葉もいただきました。しかしですねぇ・・違うんだなぁ~。試験会場に一緒に向かっている間、彼はずっとお母様からの手作りである「面接対策用のロールプレイング」の用紙を握りしめていたんですよ。自分には「お守り」にしか見えませんでしたね。何だかんだあっても、「母の(ビッグな)愛」と本人の「勇気(ゆうき)」が切り開いたんじゃないですかね。私は、間近でその奇跡をみさせてもらえて・・ホント感謝しかないです。



と、美談で終えたかったのですが、高校の授業に移行し、いきなり遅刻してきやがったので先生2人がかりでガッツリ説教しました。やれやれ・・チャンチャン♪



 
 
 

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